【例文】「自己PRなんてない!!!!」そんな人のための自己PR文の作り方
自己PRは、面接で尋ねられることも多い質問です。
エントリーシートに自己PR文を書くことも多く、毎回何を書こうか、迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。
日本人はそもそも謙遜する文化があるので、自分のいいところをアピールすること自体に抵抗があります。
ただでさえ苦手とする人が多い自己PRは、何をアピールすれば、何を書けば正解なのでしょうか。
この記事では、そんな悩める就活生のために、自己PR文の作り方を教えます。
例文もありますので、ぜひ、参考にしてみてください!
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そもそも自己PRとは
まずは、自己PRという基礎の部分に触れていきましょう。
自己PRとは、「自分の人となり」がどんなものなのか、「企業にどんな貢献ができるのか」を書くものです。
口頭でする自己PRも、エントリーシートに書く自己PR文も、基本的に人は内容や趣旨は同じになります。
自己PRがないと悩む人は「自分に魅力がない…」と思いがちです。
確かに、自分の長所は自分では気づけない人も多いかもしれません。
「留学経験もないし」
「語学もできないし」
「資格も持ってないし」
「サークルとかも入らなかったし」
と、自分にないものばかり、フォーカスを当てている人もいるでしょう。
しかし、どんな人でも「自分が何を貢献できるか」は、考えることができるのではないでしょうか。
それが自己PR文を大きく占める内容になります。
自己PRがないなら、これから見つければいい!
貢献などというと、大げさに聞こえるかもしれません。
しかし、アルバイト先などで思わず暇になると、手持ち無沙汰で自分で仕事を探すことがありませんか?
そんなとき、「今、自分にできることはないだろうか」と、考えたりしませんか?
植木に水をやったり、
ゴミを捨てたり、
コーヒーを補充したり、
洗濯をしたり、
買い出しを引き受けたり
と、小さなことかもしれませんが、貢献しようと必至になったはずです。
自分は大したものも持っていないし、貢献なんてできていないと思っているかもしれませんが、
あなたの働きが役立っていることは多々あるはずです。
まずは、自分を見限ったりせずに、自分の頑張りを探すことから始めましょう。
あなたは自己PRすることがないのではなく、”まだ見つけられていないだけ”なのです。
自己PRの見つけ方
自己PRになるポイントを見つけるには、まずは自分を見つめ直すことから始めましょう。
これは、就職活動を通して必要なことになります。
「なんだか気恥ずかしい」と、思うかもしれませんが、一度しっかりと自分と向き合って見ましょう。
自分のPRポイントを見つけるには、以下の3点に的を絞って、過去の経験と照らし合わせます。
1.自分が得意だと思っていること
あなたの得意なことをピックアップしてみましょう。
ex.「走るのが早い」「粘り強く最後まで頑張ることができる」「旅行の計画を立てるのが得意」
2.過去に褒められた経験
実際に何か褒められたエピソードを思い出しましょう。小さなことでも大丈夫です。
ex.「あなたがいると明るくなるわ」「あなたのおかげで楽しかったわ」など。
3.自分が大切にしている心がけ
毎日生活する中で、これだけやろう、これだけはしないようにしようなど、心がけていることを書き出しましょう。
そう心がけるようになったきっかけや、背景を話せるようにしておくといいです。
ex.「ありがとうと1日1回言うようにする」「困っている人がいたら、積極的に自分から話しかける」
自己PRを見つけるポイントは、大げさに書いたり、嘘を書いたりしないことです。誰かと比較することもやめましょう。
真実を書くことで、自分の意外な点や自分の魅力に気付くことができます。
これだ!というものがあったら「私の長所は◯◯です」と、メモしておきましょう。
また、3つのポイントをまとめるには、具体的なエピソードも一緒に書き出すことをおすすめします。
具体性が出るのとともに、読む人を感情移入させ、インパクトも与えることができます。
エピソードは、自分が打ち込んだことであれば、達成できなかったこと、失敗してしまったものでもOKです。
「達成できず悔しかった、次の機会は、絶対に成功させたい」など前向きな言葉を添えれば、あなたの人柄がよく伝わるPRになるでしょう。
自己PR文の書き方と構成
自己PR文のエピソードは、以下のような流れで書き出しましょう。
1.理由とともに、取り組んだことを紹介する
過去に取り組んだことだけに触れるのではなく、挑戦しようとした理由についても触れるといいです。
2.実際に取り組んでみてどうだったか、直面した課題や困難にふれる
失敗談などは、具体的なエピソードとともに触れましょう。
3.課題に立ち向かったエピソードにふれる
どんな考えで、どんな対策を考えたか。その結果、どんな事が起こったかについて書き出します。
4.最終的にどんな結果が起きたかを書く
淡々と、現実に起きたことを書きます。大げさにはしないようにしましょう。
5.この経験から、何を学んだか、何を将来に活かしたいかを語る
結果だけが成果ではありません。
プロセスを通した学びと、将来に活かしたいと思うポイントを書き出します。企業への貢献の意思とともに伝えられるとGOODです。
このような展開にすれば、自然と自己PRにつながる文章が書けるはずです。
また、自己PR文を書くときには、まずはじめに「結論:自分の長所は◯◯です」と書くことで、メリハリのある文章になります。
さて、自己PR文の例をご紹介していきましょう。
自己PRの例文
ここからは上記のポイントを抑えた例文を紹介します。
私の長所は、最後まで諦めない粘り強さです。
私は高校時代、クラブ活動に取り組んできませんでした。協働で取り組む経験がなかったため、大学ではぜひ、サークル活動などに参加したいと思っていました。
そこで私が入ることにしたのが、ダンスサークルです。ダンスは小さい頃から好きでしたが、体育の授業で取り組む程度で、本格的にやったことはありませんでした。
毎レッスンでは、ストレッチをして、基礎的な動きを反復します。ようやく身体が慣れてきた頃、夏にダンス大会があることを知りました。
先輩に振り付けをしてもらいましたが、なかなか頭に入りません。何度か自主練をしましたが、正しいフリがなかなかできず、自主練も意味がありませんでした。
チームメイトや先輩に指導してもらいたかったのですが、なかなか恥ずかしくて言い出せず、大会前のプレ発表の日がやってきてしまいました。
大一番の見どころあるシーンでダンスのフリを間違え、チーム全体の息が合わなくなってしまい、結果は散々なものでした。
このまま大会に出るわけにはいかない!と、思った私には、恥らう気持ちもすでになくなっていました。聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥とはよくいったものです。
先輩に指導してもらったところ、自分には苦手な動きがあることがわかりました。毎日の練習ではチームメイトにチェックしてもらい、動きに変なところがあれば修正していきました。
時間があれば先輩にも見てもらい、とにかく練習の繰り返し。朝も5時には起き、駅前アーケードのウィンドウに映る姿を見ながら、何度も自主練をしました。
いよいよ夏の大会になり、私は一生懸命仲間と踊りました。とても楽しく踊れましたが、結果は圏外。初めての大会、踊りきれただけでも上出来です。
しかし最後の総括で、部長が突然、私のことに触れました。「この大会、一番練習して自分に向き合ったMVPだ」と。
私はダンスの振り付けに向き合ってたつもりでしたが、こうした過酷な練習を通して向き合うための努力が足りなかったことに気が付きました。
そして今では、「なかなかフリが覚えられない」と悩んでいる後輩の練習に付き合い、粘り強く努力する大切さを伝えています。
何事も諦めずに取り組むことは、知らない自分の魅力に出会える、素敵なことなのです。私は社会人になっても、何事にも粘り強く取り組みたいと思います。
【解説】作成のポイント
まず、冒頭で自分の長所を言い切ります。
その後のストーリーで、長所である「粘り強さ」を感じられるようなエピソードを盛り込みました。
ダンスが上手に踊れず、周りに迷惑をかけるという困難を体験。その後、恥を忍んで先輩にダンスを教えてもらうこと、朝早く起きて練習することで、その困難を乗り越えたことを示しています。
そして、このような経験を通し、”何を学んだ”や”どんな変化があったのか”をエピソードの最後に入れましょう。
困難を乗り越えた結果、MVPと評してもらうこともできました。最後に、この体験から得られた学びを活かし、社会人になっても自分の長所を活かして「粘り強く取り組みたい」と、アピールしています。
ありのままの自分の中に、自己PRのヒントが見つかる!
自己PRは、他人と比べて優れたものをアピールすることとは違います。ありのままの自分を見つめ直し、その中で自分の長所に気づくことです。
どんな人でも、自分の中に自己PRのヒントを持っています。貢献したいと思った気持ち、素直にPRとして書いてもいいでしょう。
自分の経験のなかから、自分の長所を見つけ出し、PRとして語ってもいいのです。
ありのままの自分の中にこそ、自己PRのヒントがあります。
決して背伸びしたり、嘘をついたりせずに、ありのままのあなたの中に、長所を見つけてみましょう。