就活において留学経験は有利にならない?その理由と対策教えます!
異文化に触れることでの価値観の広がりや語学力の向上など様々なメリットがある留学。
他人との差を生み出すのに良いとされていた留学ですが、グローバル化に伴う留学者の増加により、もはや就活での留学経験による差別化は難しくなっています。
そこで今回は、留学経験をアピールする学生が多くなる中で、留学の経験をどのようにして就活で活かすべきなのかを解説していきます。
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なぜ就活で留学経験が有利にならないのか
ひと昔前は、留学経験のある学生は就活で有利とされていましたが、今はなぜ有利にならないのでしょうか。
その理由を見ていき、留学経験をアピールする際に失敗しないように注意しましょう。
増加し続ける海外留学経験者
日本の文部科学省が2019年に発表した
”「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について”
の資料によりますと、独立法人日本学生支援機構の調査では日本の大学の留学経験者数は、2009年には約3万6000人だったものが2019年には3倍以上の約10万5000人へと急増していると発表しております。
これは大学生の総数の約27%、つまり日本の大学生の4人に1人はが留学経験者であることとなるので、もはや留学自体が珍しい経験ではなくなっていることがわかります。
英語力向上のみを目的とした留学は差別化できない
また、ベネッセの海外留学調査によると海外留学者の7割以上が
「語学力(英語)向上」を目的として留学をしているとされています。
つまり、日本の海外留学者の7割以上は同じ目的を持って、同じ道を進んだ学生であることがわかります。
そのため、もし就活で留学で培った英語力をアピールしようとしているのであれば
他の学生と自分を差別化をするアピールとしては、弱いと言わざるをえません。
留学で培った英語力は就活でアピールできない?
実は、就活において英語力は求められていません。英語力ばかりアピールしてしまうと、就活で失敗してしまう可能性があります。
では、なぜ「語学力(英語)の向上」という点をアピールして失敗してしまうのでしょうか。
その答えは、
- 学生が考える「企業が学生に求めるスキル」
- 企業が考える「企業が学生に求めるスキル」
この2つにミスマッチが生じていることが1つの要因だと考えられます。
ProFuture HR総研の調査によると、学生が就活でアピールするスキルという項目で20%近くの学生が
「英語力」と回答をしているのに対し、企業側はたった5%しか学生に英語力を求めていないと回答しています。
つまり、就活で留学経験を話す際に英語力をることは差別化が難しい上に企業が求めていないスキルであるため
良いの留学経験アピール方法ではないといえます。
就活で留学経験をアピールする方法
留学経験は就活でアピールするべきではないのでしょうか?
そんなことはありません、同じ経験でも少しだけ留学に対する考え方を変えるだけで、より魅力的で誰にも真似できない自分だけの経験へと変えることができるのです。
ここでは、留学前と留学後に実践できる留学経験を120%活かす方法を紹介します。
留学前に「留学の目的を明確化する」
留学前にできる、留学をより良いものにするための準備は「留学の目的を明確化する」ことです。
ここでのポイントは、「語学力の向上」や「異文化交流」などの端的な目標ではありません。語学を使って何をしたいのか、異文化交流で何を学びたいのか、などのようにスキルや経験を得た上自分の可能性がどのように広がり、何をするのかを明確にすることです。
こうすることで、その目標にむかって自分が具体的にどのようなことを意識しながら取り組めばいいのかがわかります。
例えば、「語学力を向上」も「海外事業を展開する企業の就職する為に」という明確な行動目標がつくことで、
「ビジネスレベルで英語を使えるようになる為にTOEIC900点以上の英語力を身につける必要がある」
「海外事業マーケティングをする為に、どのような知識が必要か学ぶ必要がある」
などの目標の中身を噛み砕くことができ、目標に向かっての計画が立てやすくなります。
留学後に「留学中の変化を分析する」
留学後には、留学で得た経験とスキルを自分のものにする為に「留学経験を分析すること」が大切です。
留学中に自分のスキルはどのように伸びたのか。新たな価値観は生まれたのか。なぜその価値観が生まれたのか。
など、結果だけでなく理由も考えてみましょう。
そして、理由も考えた上で留学によって増えた自分の将来の選択肢を見直し、増えた選択肢の中で自分がやりたいと思うことを片っ端から実践していきましょう。
例えば、異文化交流をする中でコミュニケーション力が上がったのならば、初対面の人と多く関わってみる、友人の話をもっと深く聞くなどのコミュニケーション力が発揮できることを行いましょう。
そこから新たな出会いや価値観を学ぶことができれば留学の経験が活きた結果です。
積極的に、留学経験を活かすことのできる場所を見つけましょう。
このように、留学の前と後で留学の経験を一貫化することができれば、「ただの娯楽で留学をしていたわけではない」ということを企業側に伝えることができるので、魅力的に留学経験をアピールすることができます。
まとめ
グローバル化が進んだ今日では大学生の4人に1人が留学経験者となっており、もはや留学は珍しいことではなくなっています。
また、留学経験者の多くが留学の目的を「語学力の向上」としているため、
就活で留学経験を英語だけに絞ってアピールすることは、差別化ができない上に企業からも求められていないスキルであるため良い方法とは言えません。
しかし、留学前に留学の目標を明確にし具体的な計画を立て実践した上で、その結果を留学後に振り返りとアウトプットを行うことで、留学で得たスキルと経験を自分のものにして魅力化することができるのです。
留学は行くことがゴールではなく、留学から帰ってきてからがスタートです。
せっかく学んだ英語も使わなければ次第に忘れていくように、経験をただの経験で終わらせてしまえば留学は無駄なものになってしまいます。
なので留学前の準備と帰国後の振り返りと実践でしっかりと留学経験をエピソード化することが大切です。