インターンへ行く意味、期間によって違う? インターンの種類とその特徴
インターンと言うと「学生でありながら会社で働き、生きたスキルを身につけるもの」と思われがちです。
「就活に役立つ」という参加理由が多いのも、「実績を身につける」という最終目標があり、それを就職活動で生かしたいと考えているからではないでしょうか。
でも、実際はそうではないケースもあります。今回は、インターンの期間の違いに着目し、本当にインターンに行く意味があるのかどうかを検討してみたいと思います。
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インターン3つの種類
インターンの期間に注目すると、3つのタイプに分けられます。
1.【1日〜短期】セミナー型・会社説明型のインターンシップ
2.【中期】プロジェクト型インターンシップ
3.【長期】就業型インターンシップ
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
1.【1日〜短期】セミナー型・会社説明型のインターン の内容
こちらのインターンは、冒頭で説明したインターンのイメージとは少し違うかもしれません。
言ってみれば、職場体験、見学のようなもの……。1日~数日かけて行なうもので、会社説明会の豪華版と考えてもいいかもしれません。
という学生にはセミナー型・会社説明会型のインターンはうってつけです。
また、他社へのインターンシップ参加を検討する学生は少なくありません。「短期であれば参加できる」という学生をすくいあげ、採用の機会を確保したいという企業側の理由もあるでしょう。
この短期型のインターンシップは、「1dayインターンシップ」など、カジュアルな名称で募集されていることが多いです。フタを開けてみたら「ただの会社説明会だった」ということも多いので、内容は確認して参加することをおすすめします。
2.【短期〜中期】プロジェクト型インターンの内容
企業がプロジェクトの課題を出し、その成功に向かって取り組むタイプのインターンです。
就活の中で行われるグループワークに近いイメージがあるかもしれません。期間は2〜5日などの短いものや、数週間、1ヶ月など、企業によって違いがあります。
プロジェクトの成功に向かって従事するため、実績になりやすいのが最大の魅力です。企業によっては、そのまま採用するケースも少なくありません。就活している学生には、“1day”よりも魅力的なインターンシッププログラムです。
ただ、就活生向けに展開されることも多いですが、プロジェクトの規模によっては、学年を問わずに募集しているケースも……。
人気企業が募集するインターン枠はすぐに埋まってしまうこともあり、まずは選考を突破する必要があります。
エントリーシートの提出、面接、Webテストなど、採用選考と変わらない努力も必要です。
3.【長期】就業型インターンの内容
就業型インターンを採用している多くは、ベンチャー企業です。社員と同等に扱われるため、正社員たちとプロジェクトチームを組んで働くことも少なくありません。
学生同士でグループワークをするというより、社員と一緒に働くことが多いです。また、雇用関係にあるインターンですので、お給料が支給されます。
就業型のインターンは、大学1年〜就活を始めるまでの3年、または、就活を終えた4年生が多く参加します。採用活動の一環ではないインターン。インターンへ行く意味が、気になる人もいるかもしれません。
就業型のインターンは、ベンチャー企業が多く取り入れています。事業を支える重要な人材といってもいいでしょう。学生であっても、大切な働き手の1人なのです。
大学1年生から参加できるとなると、「仕事のハードルは低いだろう」と思うかもしれません。しかし、実際はインターンというより「社員」の扱いです。もちろん、セミナーや研修などはありますが、一定の裁量権もあり、仕事への責任も重くなります。
長期インターンは、社内での働きが認められ、そのまま採用されるケースが少なくありません。
学生は就活なしに就職することができ、企業側も、確かな人材を得ることができます。
インターンへ行く意味は…ある?ない?
インターンへ行く意味……、とどのつまりは「就職につながるかどうか」です。
結局のところは、「行く意味がある=就職につながる」「行く意味がない=就職できない」の2つしかありません。
では、期間によって違う3つのインターンのタイプは、それぞれ行く意味があるのでしょうか。
【1日〜短期】 インターンの意味
どのインターン制度も、最終的には就職につながるでしょう。就職したいなら、まずは企業と接点を持つことが大切です。そのためには“1dayインターンシップ”でも行く意味が”ある“といえます。
ただ、インターンへ参加したから必ず就職できるかというと、そうではありません。会社説明会へ行ったからといって、内定がもらえないのと同じです。
インターンが就職で有利となるのは、インターンで得た経験、知識、身につけたスキルがある場合のみです。1日〜短期のインターンは、行く意味はありますが、大きなメリットはないと思ったほうがいいでしょう。
【中期】プロジェクト型インターンの意味
実際にプロジェクト課題に取り組むため、経験を増やすという点では有利です。印象を残すことができれば、企業側への強いアプローチとなります。
ただ、ここで行なうプロジェクトは、中期のインターンシップ用に用意されたものがほとんど。採用試験で行うグループワークのようなもので、実際の事業プロジェクトとは違います。
実際の事業に携わるインターンに比べると、プロジェクト型で学べることはほんのわずかです。実績としては、実事業と比べると劣ります。
また、必ずしもいい評価がもらえるわけではないことも、覚えておく必要があります。プロジェクトの中でいい評価がもらえなければ、採用の可能性はゼロに……。参加せずに採用試験を受けたほうが、チャンスはあるかもしれません。
ということで、プロジェクト型のインターンへ行く意味は“微妙”です。リスクがあるのを承知で挑戦するのであれば、行く意味はあるかもしれません。
【長期】就業型インターンの意味
就業型のインターンへ行く意味は“ある”と言っていいでしょう。なぜなら、
- 会社で働くことを経験できる
- 事業の立ち上げや運営に携わることができる
- ある程度の裁量権をもらえ、責任を感じて働ける
- 人間関係が広がる
- 自分の適正に気づくことができる
といったメリットがあるからです。学生にとっては、実際の現場で働けることは大きなメリットですし、事業の立ち上げなど、会社の重要なプロジェクトに関われることは、とてもいい経験です。緊張感のある中で働くことも、刺激的でしょう。
上司や同僚などとの関係性も、就業型インターンの大きなメリットです。大学では出会えないタイプの人に出会う機会となり、人脈も広がるでしょう。
また、就業型インターンシップは給料が出るものも多いですよ!
✅参考記事
たとえ、採用につながらなくても……
自分の興味のある分野に精通した先輩がいることは、自身の成長にも役立つはずです。たとえその企業に内定をもらえなくとも、人間関係はかけがえのない財産となるでしょう。それだけでも、インターンへ行く意味というのはあるのではないでしょうか。
いい印象を残せなければ、採用につながらないのはプロジェクト型と同じです。
しかし、どんな業務を経験したのか、結果を残したのか、取り組む姿勢だったのかを説明できれば、それは他社での採用面接時にも役立つはず……。
他にも、実際の仕事を体験することで、自分の適性を見極めることができます。就業型インターンへ参加すれば、さまざまな点で就活の役に立つ経験ができるでしょう。
インターンへ行く意味を考えるとき、どんな経験が積めるのか、それがどんな場面で役立つのか、じっくり検討してみましょう。短期・中期のインターンであれば、「とりあえず挑戦する」という理由でもいいかもしれません。