【本選考対策】グループディスカッション、人事はココを見ている
グループディスカッション(グルディス、GDと略すことがあります)について、就活生の視点ばかりで見ていると、見落としがちなポイントがあります。
今回は人事担当者の目線から、グループディスカッションでの言動について考えてみます。
「とにかく目立てばいいんでしょう?」
「自分の役割をこなしていれば評価されるだろう」
そう考えているあなたは、少し待ってください!
グループディスカッションにおいて
「目立てばいい」
それとは反対に、
「黙々と自分の役目を果たせばいい」
このように考えている人には、どちらもグルディスで評価を下げる可能性が高いです。
人事担当者は、グループディスカッションをどういう視点でみているのかを一緒にチェックしていきましょう。
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人事から見たNGポイント
グループディスカッションでやってはいけないこと
まずは、グループディスカッションで不合格になりやすい、人事から見たNGポイントをご紹介します。
グループディスカッションをする際に学生がやってはいけないのは、
- 自分ばかり発言する
- 人の話を遮る
- メンバーの意見を真っ向から否定する
- 話している人を無視する
- 必要以上にメンバーに指図する
このようなことが挙げられます。
人事担当者ではなくても、周りにこのような言動をとるような人はNGだと分かりますが、「とにかく目立てばいい」と考えている就活生は、こうした行動に走りがちなので、注意が必要です。
「自分はそんなことはない」と思わず、こうしたNG行動を頭に入れておきましょう。
”縁の下の力持ち”は、気づかれないと評価ゼロ
それでは、目立ちたがり屋とは正反対に、控え目で自分の意見は述べず、グルディスが円滑に回るように裏方に回った場合はどうでしょうか。
裏方に回っていたあなたの存在に人事担当者が気がつかなかったとしたら、評価はゼロに等しくなります。
悪い意味で目立って評価を下げるリスクもありますが、人事担当者の目に入っていないというリスクもあるのです。
ただし、グループメンバーによる”縁の下の力持ち”的な働きについて、成果発表の最中や後に人事担当者に知ってもらえれば、評価されます。
そのためには、「人事担当者の視界に入る」ことも必要だということは覚えておきましょう。
印象の良さは演出できるのか
その人が持つ雰囲気は変えられない
ベテランの面接官は、学生が部屋に入ってきた瞬間に、その人が有能かどうかを判断できるといいます。
グループディスカッションは、話している内容以上に、印象も大切です。
ただし、その人がもともと持っている雰囲気は、変えられません。
臆病でびびりなのに、物怖じしない態度をとる、虚勢をはるのはもってのほか。
活動的でじっとしているのが苦手なのに、無理に落ち着いた態度を取ると、逆効果になりかねません。
長所はそのまま、短所は長所に
自分から積極的に発言することが苦手な人は、無理をして話そうとせず、相手が話しているときに適度に相づちを打つことで、周りには「人の話をよく聞いている人」という印象を与えることができます。
それとは反対にしゃべるのが得意でいつも話題の中心にいる人は、「うるさい」のではなく、「場を盛り上げることができる陽気な人」と、プラスにとらえることができます。
短所と思われるようなことも、見方を変えれば長所となるのです。
人事担当者のツボをおさえるには
人事担当の視界に入る
大きな会議室で、5人1組のグループが、5つあって、一斉にグルディスをスタートしたとします。
グルディスに参加している就活生の様子を、遠巻きに人事担当者が観察している場合、一人一人の発言や振る舞いをチェックすることはほぼ不可能です。
では、目に入るにはどうしたらよいでしょうか。
自分が司会者でなかった場合、進行について司会者のそばへ寄っていってアドバイスをする、終了時間が迫ってきたら身振り手振りなどでアドバイスをする、メモを渡すなどその場で座っているだけでなく、動作をすることが大切です。
皆がじっと座っているときに、動いている人がいると、目にとまりやすいものです。
最後の発表の後に、発表した仲間に一言「お疲れ様」と、そっと声をかけるだけでも、人事担当者の目に入れば、好印象を与えることになります。
ただ、むやみに動き回るのも単なる目立ちたがり屋ととらえられので要注意です。
タイムスケジュールを意識しながら、「始まり」「途中」「終わり」を意識しながら、メンバーの助けや励ましになるような動きをしましょう。
人事担当者がそばにいる場合
これまで、人事担当者はそれほどグルディスでは一人一人の動きを細かく見ていないと説明しました。
ただ、担当者が各グループの間を回って、近くで観察している場合は別です。
その際に、気を付けなければならないポイントを挙げると、
- 聞く時の姿勢(話している人の方を向く)
- 適当に相槌を打つ(うなずきすぎはNG)
- 腕、足を組んでいないか(日本企業では失礼に当たります)
- 時折メモをとっているか
上に挙げたポイントは、日本のビジネスパーソンでは常識とされているものです。
最近はスマホでメモをとる学生もいますが、社会人になると目上の人に対して失礼にあたる場合もあるので、注意が必要です。
自分が発言する番になったら
次に、司会から意見を求められた場合の話し方や態度について、人事はどこをみているでしょうか。
うまく話そうという意識が強ければ強いほど、話せなくなることもあります。
話すという意識はいったん意識の外に置いて、「話を聞いてもらう」気持ちで話せば、
自然と言葉が口をついて出てくるようになるものです。
自分のよく知らないテーマを振られたら
自分の頭の中で考えていることだけで話をまとめようとすると、説得力が無い空理空論になってしまいがちです。
自分の体験や身の回りで起きたいろいろな出来事をエピソードとして示すと説得力が増してきます。
しかし、万が一自分が全く知らないテーマが振られたらどう対応したらよいでしょうか。
最初に「私はこのテーマについてあまり詳しくないのですが、みなさんの話を聞いてこう思いました」と、正直に感想を話しましょう。
グルディスでは知識量ではなく、好奇心や学ぶ姿勢が試されているのです。
ある特定のテーマについて、自分の知らないこと、メンバーが与えてくれる新たな視点を取り入れて、ある物事に対しての理解を深めていくことは、その後の就活にも活きてきます。
しゃべりすじ、攻撃的な人への対処法
「この人がずっとしゃべりすぎて、議論の時間は無くなってくるし意見がまとまらない」
こういったときに、司会者がうまく仕切れていなかったら、どう対処したらよいでしょうか。
いきなり話を遮るのは避けましょう。
一人でしゃべりまくっている人には、「なるほど、鋭い指摘ですね」「たしかに」
などと「賛同」を伝えると、満足しておとなしくなることもあります。
それから、「そろそろ時間も無くなってきたので、皆さんの意見を聞いてまとめませんか」 と、単刀直入に切り込みましょう。
グループの意見がまとまらないことは、一番避けなければならないからです。
後から人事担当者に、「君はあのとき、よくリーダーシップを発揮していたね」と評価される可能性もあります。
まとめ
グループディスカッションは、結論を出すことより、プロセスを見られています。
グループディスカッション中のやりとりから、人事担当者は、参加した学生が会社に入ってから、会議などでどう振る舞うのかを思い浮かべながら観察します。
また、社会に出てからは、知らないことに山ほど遭遇します。
学生が知識を豊富に持っているかどうかよりも、自分の知らない話題が振られたときに謙虚に学ぶ姿勢を示せるのかどうかが試されているのです。
学ぶ姿勢があるということは、その人が「社会人になって成長していく潜在力を持っている」ということになります。
グルディスでは、就活生の可能性が試されることを、意識しておきましょう。