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面接はプレゼンでもディベートでもなく対話である

面接はプレゼンでもディベートでもなく対話である
AI就活サポたくん

就活でもっとも緊張する瞬間。それは面接ではないでしょうか。

面接とは、webでの情報や書類、テストなどでは判断できない部分を実際に会って確かめるものであり、外見、話し方などの印象や、思想、思考などを知るためのものです。

ただ、勘違いしてはいけません。面接とは、単に相手に自分のことを知ってもらう場ではなく、あなたが会社を見極める場でもあります。

面接の直前はどんなことを考えていますか?

自己PRの文面を暗記しようとしたり、どんな質問が来るか考えていませんでしょうか。

これは就活生が最も陥りやすい自己PR病です。

自分の言いたいことだけを用意してしまうと、面接官の質問に対して、適切な答えを用意することができなくなるのです。質問の想定をしたり、その回答を準備すること自体は悪くないのですが、それだけで完璧に乗り切るのであれば、300個以上の回答を準備する必要があるでしょう。

実は面接とはプレゼンではなく、対話です

会話のキャッチボールが成立することが最低条件なのです。暗記にはそこまで意味がありません。

テストで高得点を取るための勉強とは全く軸が違うのです。暗記した自己PRをとにかく沢山話すことができれば、なんとなく合格したような気がしますが、合否のポイントは全く別のところにあるのです。

コミュニケーション能力そのものとも言える対話力を磨くことで面接を有利に進めることができるでしょう。

この記事では面接の本質と面接に必要な対話力のポイントについて解説していきます。

 

面接官を聞き役にせず言葉を引き出せ!

聞くのは退屈、話すのは幸福

人間とは、聞くことをストレスと感じ、話すことで気持ちよくなる生き物です

面接は、その性質上、面接官よりも学生のほうが話す時間が長くなるので、面接官はストレスを溜めているはずです。まずは、そのストレスを解消してもらうためにも「面接官に沢山話してもらう」ことを意識してみましょう。

例えば・・・

  • 面接官の言葉は絶対に遮らない
  • 相槌は大きく
  • 笑顔で聴く
  • 小さな間ができたら、すかさず掘り下げた質問をしていく など

まずは聴く姿勢が大事です。あいづち、うなずき、笑顔だけは忘れないように対応しましょう。

「あなたの話を真剣に聴いています」というアピールを体全体で行うのです。

 

イメージは愚痴を聞いてくれる友達でしょうか。共感した時のうなずき方や、驚きがあるリアクション、目線や笑顔などがイメージできると思います。

そのイメージキャラをそのまま面接で演じてみてください。これができるだけで面接の雰囲気はずっとよくなるでしょう。

 

オリジナルの質問をいくつ引き出せるか

面接官はあなたとの面接の前に、いくつかの質問を準備しており、ある程度形式が決まっています。ただし、あなたの回答に対しての次の質問には無限のパターンがあります。あなたの発言を深堀するあなた専用のオリジナルの質問です。面接官に沢山話してもらうには、このオリジナルの質問の数が面接官の気持ちよさに大きく影響します。

面接官の不満によくあるケースで有名なのが「自己PRが長すぎて聞きたいことが聞けない」ことです。

例えば、

「大学生になってから最も頑張ったことはなんですか?」

という質問に対して

  • 「大学時代で最も頑張ったこと、そして、二番目に頑張ったこと」
  • 「その経験で身に付いたこと」
  • 「どう成長したのか」
  • 「その経験を会社でどう活かすのか」

といったボリュームたっぷりの回答はしていませんか!?

長い、長すぎる。そういった内容は面接官が深堀して聞く内容であり、質問の答えとしては量が多すぎます。面接官は本当に聞きたいことが聞けなかった上に、聞き専だったことでストレスを感じているでしょう。とにかく端的に答え、深堀りされるポイントをあえて作りましょう。

普段聞かないキーワードを使えば「それは何?」といった深堀が入ります。

例えば、「全国大会に出場しました」と言えば「結果何位だったの?」といった質問が用意に想像できるでしょう。

面接官に質問内容を考えさせ、脳を熱してもらうことで、有意義かつ楽しい面接の時間を演出することができます。面接官を楽しませられれば、その選考はほとんど合格したようなものです。話すのが楽しい相手を不合格にすることはなかなかできないものなのです。

 

質問を正しく理解しなければ、言葉のキャッチボールはできない

 

質問にだけ答え、無駄なことは言わない

回答はできるだけシンプルに答え、無駄部分を削りましょう。もう思い切って削りましょう。

「あなたが大学時代で最も頑張ったことはなんですか?」

という質問の答えは「○○のサークル活動です。」だけでOKです。面接官の「どんな活動でしたか?」という質問を待ちましょう。

(ん・・・?それだけ・・?)という面接官の空気を感じたら、そのまま活動内容の話を進めてOKです。

とにかく、短く会話を区切り、言葉のキャッチボールの回数を増やすように心がけてください。

多くても、サークルの活動内容までで一回区切りましょう。

もしかして、

  • 「○○といった経験から私は○○が強みです」・・・自己PR
  • 「○○が得意なので、御社を志望しています」・・・志望動機

といった関係のない話には突き進んでいませんか!?

 

よくある失敗

  • 全ての質問の回答がなぜか最終的に全て志望動機になってしまう・・・
  • 自分が何の話をしているか分からなくなってくる・・・・
  • 質問の内容をいつの間にか忘れている・・・

こういった失敗を経験していませんか?

まずは会話のキャッチボールを意識してください。早口で沢山のことを話すのではなく、ゆっくりと端的に答え、すぐに会話のボールを返すのです。

最も頑張ったことについて聞かれているのであれば、頑張った内容だけを伝えればそれでよいのです。

自由にプレゼンができる質問は「自己PRしてください」だけです。

 

言い残したことは最後に伝えよう

面接官に合わせた発言に限定すると、「本当に自分が伝えたいことが伝えられないのでは?」という不安があるかもしれませんが、それらの内容を話すチャンスは必ず用意されています。

大抵、面接の最後に「何か質問はございますか」といった定型文が飛んでくるので、その時に「どうしてもアピールしたい点が2点ほどあるのですが、今から自己PRさせていただいてもよろしいでしょうか」と質問してください。時間的な都合があったとしても、基本的に断ることはないでしょう。

そこで伝えきれなかった点を存分に話しましょう。

 

面接はプレゼンでもディスカッションでもディベートでもなく、対話である

 

「自由に自己PRしてください」だけプレゼン形式

自己PRとは「自分」という商品の魅力や、採用した時のメリットなどを伝えるプレゼンテーションと言えるでしょう。プレゼンは情報の発信、発表の場なので、対話とは違い一方通行です。

したがって、フリーの自己PRだけは、話す内容を暗記したり、実際にプレゼンの練習をしたりするといった準備量がそのままアピールの差になりやすいでしょう。

 

面接官の意見を批判してはいけない。

面接はディベートでもありません。なので、相手の考えや価値観に納得がいかなくても「そうなんですね!」と笑顔で答えてください。

どうしても否定、批判したい場合でも、

「そうなんですね!」と驚いた応答の後に「ただ、僕の考えとしては・・・」と繋げてください。まずは面接官の考えを理解し納得しているポーズが必要です。

その分、同感の場合は、「私も本当にそう思います!」と元気で前向きな姿勢で対応していきましょう。

 

まとめ

忘れてはいけないのが、企業と就活生の立場は同じということです。お互いは選ぶ立場であり、選ばれる立場でもあります。この記事では、企業に発言してもらう工夫についての内容があったと思いますが、これは「選ぶ側」「選ばれる側」という上下関係を破壊するだけでなく、面接官の発言が増えることから、企業そのものについてもっと深く知ることができるのも重要なポイントです。企業のことを詳しく知った結果、志望度が下がることがあれば、次の選考が無駄にならずに済みますからね。

また、対話が実現している対等な面接は選考通過率が圧倒的に高いです。自分の立場を高く演出することで、価値のある人間と印象つけるができるのです。

自分を見世物のように扱い、アピールだけに全力を注いでしまうと、企業を選考する余裕が無くなってしまいます。面接は対話です。相手の話す言葉の正しい意味や、意図、表情などにしっかり意識を傾けて、落ち着いて挑んでください。