就活サイトから来る大量のメッセージにドン引きしているあなたへ
就職活動をする多くの方が就職情報サイト、通称ナビサイトといわれるものに登録すると思います。求人募集をしている企業情報をまとめており、そこからワンクリックでエントリー(応募)ができてしまう超便利なサービスです。
ただし、便利である反面、「これってどうなの?」という面もいくつかありますよね。
今回は
- 「メッセージが来すぎてウザい」
- 「メッセージのせいでアプリのプッシュ通知を止めた」
などのネガティブな意見が多い「企業からの大量のメッセージ」を取り上げます。
この記事では
- 「なぜ沢山メッセージがくるのか」
- 「メッセージの量が多い人と少ない人の違いは何なのか」
- 「どのように活用するべきなのか」
について解説していきます。
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通常のメッセージとスカウトメッセージの違い
ナビサイトによってWEB-DM、お知らせ、スカウトメール、お返事など呼び方や仕様は違いますが、ナビを通じた企業からのメッセージは3種類に分類されます。
エントリー企業からのメッセージ
あなたがエントリーすることで、送られてくるメッセージです。
エントリーへのお礼や、説明会の案内、説明会参加後のお礼だけでなく、選考案内連絡、合否の連絡をここで行う企業も多く、学生にとっては一番重要なメッセージになるでしょう。
大量にエントリーすると、その分大量のメッセージが送られてくることになり、重要な内容を見失ってしまう恐れがあるので注意すべきです。
ダイレクトメッセージ
ダイレクトメッセージは主にWEB-DMと呼ばれています。(後述するスカウトメッセージとは別物です。)
企業はあなた個人にメッセージを送っているわけではなく、ある条件で検索をし、その条件に該当する学生に一括で大量送信しています。ある条件とは「現在の住所」「実家の住所」「学校群」「学部」「志望業種」「志望業界」といったものであり、登録している情報全てが検索項目になります。個人情報はあなたがエントリーしなければ、分からないのでご安心ください。
受信数が数が多いメッセージボックスが大概WEB-DM専用のメッセージボックスなので、すぐ分かると思います。「こんな企業から案内が来るなんて!」と就活始めたての頃は少し嬉しい気持ちになるかもしれませんが、就活を進めていくにつれて、そのメッセージの量に飽き飽きしてくるでしょう。
稀にエントリーした企業から「エントリーお願いします」といった類のメッセージが届くこともありますが、あなたがエントリーしていることを理解せずにバラまいているというのが実態でしょう。企業側のミスなので気にせずスルーして大丈夫です。
スカウトメッセージ
一対一のメッセージであり、WEB-DMよりも精度が高いのが特徴です。
一括で送ることができず、個別に一通一通送っています。当然、メッセージもあなただけへの文章になっており、よりいっそう人間味を感じることができるでしょう。
企業は条件検索をした後に、自己PRなどのフリーライティングスペースを見て、スカウトするか否かを判断しています。
大量のメッセージとの正しい付き合い方
メッセージの数が多すぎる理由
WEB-DMが多すぎる理由は
- 価格が低下したこと
- 求人倍率が高く、学生売り手市場であること
の2つです。
企業はナビサイトに掲載するために、運営会社に掲載費を支払っていますが、より多くの学生の応募を集めたい場合は、さらにオプション費用を追加するのが一般的です。そのオプションの1つがWEB-DMであり、比較的簡単に効果が出るのと検証がしやすいことから人気のオプションの一つでした。
しかし、リーマンショック以降の不景気により、企業全体の採用数が減少したことから、掲載料やオプションの価格が一気に下落します。その中でも原価がほとんど0に近いWEB-DMは価格が大幅にダウンし、時には「無料でサービスするからウチに載せてくれませんか」といった営業のクロージングに使われる程度のものになってしまいました。
ただ問題なのは、景気が回復したと言われる現在(2018年)でも、価格を元に戻すことには成功しておらず、「WEB-DMはキャンペーンで無料」というのが当たり前になっている点でしょう。
また、求人倍率が高いにも関わらず、掲載費用も安い頃とそこまで変わっておりません。となれば、当然、大量の企業が掲載されることになりますよね。また、その各企業にWEB-DMが無料で付与されている可能性が非常に高いです。
少し固い話になってしまいました。簡単に言いますと、価格は下げた後に価格を上げるタイミングが無かったのです。
これらの理由から2017年現在、沢山の企業が大量のDMを発信できる状況になっています。
ちなみに、まだ生まれて間もないインターンシップのナビサイトではWEB-DMの価格が非常に高いので、発信量は圧倒的に少なくなっています。
「興味があれば見る」が正しい使い方
DMを一つ一つ見ることが決して悪いこととは言いません。志望業界が全く決まっていない方であれば、DMから企業を探してみるのも良いでしょう。
しかし、業界研究を終え、自分の就活の方向性がある程度決まってからは、自ら検索したほうが効率が良いでしょう。
残念な言い方になってしまいますが、現状のDMはチラシのようなものであり、「興味があったら読んでみる」程度で全く問題ないでしょう。
スカウトメッセージの正しい見極め方
スカウトメッセージにこそあなたを求めている企業が埋もれている
スカウトメールは一人一人に送るメッセージですので、通常のDMよりも送信に膨大な時間を要します。
当然、企業は
- 自分の会社に合いそうな子だけにメッセージを送ろう
- 合格しそうな学生に送ろう
といった心理が働くので、自ずとマッチング率は高まります。
したがって、スカウトメッセージ経由での企業は選考通過率が若干高くなるはずです。
あなただけに送ったメッセージはいわばラブレターのようなものです。必ずチェックしていきましょう。
自己PRにまつわる内容は含まれているか?
一部、学生の情報をしっかりと見ずに大量のスカウトメッセージを送る企業も存在しています。様々なケースが考えられますが、おそらく、その企業では「○○件送信する」といった目標設定をしており、とにかく数を処理しなければいけないという思考に陥っているからではないでしょうか。細かい理由はともかく、こういった企業のスカウトメッセージはある特徴があります。
それはメッセージの内容に「あなたについての情報がほとんどないこと」です。
あなたをスカウトするということは、すなわち、あなたを気に入っているということです。であれば、
-
- 「あなたの○○に好感を持ちました」
- 「あなたの○○について詳しくお聞かせ願いたい」
のようなあなたの情報について何かしら触れているはずなのです。
つまり、通常のDMと同じような「誰にでも送ることができる定型文」のメッセージが届いている場合、それは単なるコピー&ペーストである可能性が高いでしょう。
スカウトメッセージとは、あなたとその企業の間だけで成立するオリジナルの文通であるべきなのです。
上手く活用できれば最高に効率的な就活ツールになる
スカウトメッセージを最大限活用するコツは、自分の情報をしっかりと隅々まで登録することです。
ナビサイトにもよりますが、自己PR、ES、適性検査など、あなたの様々な情報を入力するフォームがどこかにあると思います。
スカウトメッセージを最大限に活用したいのであれば、これらを全て埋めてください。
実はこれらの情報をしっかり記入するだけで、送られるスカウトメッセージの数が圧倒的に増えます。また、その企業の質も同時に上がるでしょう。
なぜなら、多くの学生がその部分を放置しており、スカウトメッセージを送る企業が良い学生を見つけきれてないからです。
あなたとのマッチングする選考通過率が高い企業との接点をほっといても手に入れられるので大変効率的です。
普通のESであれば1社しか、それを見る機会はありませんが、ナビサイトでの入力内容は何百もの企業が見ることになります。想像以上に重要であることがお分かりでしょうか。
まとめ
- 通常のDMは流し読みでよいので、その分、スカウトメッセージをしっかり読んで欲しい。
- そのためには、自己PRなどのアピール文をナビサイト内でもしっかり入力して欲しい。
伝えたかったことはこの2点です。
この記事をきっかけに一度、あなたが登録しているナビサイトを見直していただければ幸いです。