グループディスカッションのよくあるテーマ20例とその対策・コツ
多くの企業で取り入れているグループディスカッション。
就職活動で必ず経験することになるでしょう。
1度でも経験したことがあればイメージはできると思いますが、初めての参加だと何も分からないので不安ですよね。
今回は、そんなグループディスカッションのテーマ例と、選考を勝ち抜くコツについてお伝えします。
内定者研修や、入社後の社内研修などでも、グループディスカッションは多く取り入れられてるため、覚えておいて損はないと思います。
グループディスカッションとは
グループディスカッションは(「グルディス」、「GD」と訳されることが多い。)グループワークの一種で、何かのテーマに沿って議論を行うものであり、沢山の学生を一気に見ることができるため、企業にとっては非常に効率が良い選考方法といえます。
ただ議論を行うだけでなく、グループの総意として何かしらの回答を出し、発表することが一般的です。
「発表内容の質」だけでなく、その結果にいたったプロセスや、チーム内での役割や積極性、協調性などを見られることが多く、「目立てば合格」というのは幻想です。
グルディスの役割について
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就活によくあるグループディスカッションの種類
さまざまなテーマが出題されるグループディスカッションですが、実は4つに分類することができるのです。
どんな種類があるのか、テーマの実例と一緒にご紹介します。
自由討論型のテーマ例・お題【フリーディスカッション】
選考におけるグループディスカションで最も使われているのがこの自由討論型。
フリーディスカッションとも呼ばれます。
1つのテーマが与えられ、それについてグループで自由に話し合っていく形式です。専門的な難しいテーマよりも、みんなが意見を出しやすいような一般的なテーマが出題されます。
-自由討論型のテーマ例-
- 働くことの意味とは?
- 女性が活躍する社会になるためには?
- 良い企業とはどんな企業?
- 理想の社会人とは?
- 10年後〇〇業界はどうなっている?
ディベート型のテーマ例・お題【賛成と反対で意見が分かれる】
あるテーマについて賛成派と反対派で2つのグループに分かれ、意見をぶつけ合う形式のディスカッションです。
議論というよりかは討論に近く、必ず勝敗が出るのが特徴です。
自分で好きな意見を選べることもありますが、企業によっては面接官が強制的にグループを分ける場合もあります。
チームシップよりも、「相手を説得させる能力」、「納得させるトーク力」などが注目されます。
営業職の選考に採用されているイメージが強いです。
-ディベート型のテーマ例-
- 学歴は必要か否か
- 朝食はご飯とパンどちらが良いか
- 愛とお金どちらが大事?
- 中小企業と大企業はどちらが良いか
- 仕事においてスピードと質どちらが大事?
選択型のテーマ例・お題【意外と盛り上がる】
複数の選択肢が与えられ、最終的に一つに絞る(または順位をつける)ための話し合いを行なっていく形式のもの。
テーマに関しては難易度の幅が広く、誰でも意見が出しやすいような易しいものから、専門的な知識を求められるものまで様々です。
-選択型のテーマ例-
- 小学校の教科を1つなくすとしたらどれか(国語・算数・社会)
- このグループの中で1人だけ合格にするなら誰?
- 無人島に持っていくとしたらどれか(ライター・水筒・懐中電灯)
- 嵐のメンバーで採用するなら誰?
- 親友、恋人、お金に優先順位をつけるとしたら?
課題解決型のテーマ例・お題【社会人に絶対必要なスキル】
ある事柄に対して発生している議題について、解決するための方法を話し合いによって導き出していく形式のもの。
簡易的な資料が与えられてデータを参考にディスカッションできる場合と、資料などは与えられず個人の考えで進めていく場合があります。
-議題解決型のテーマ例-
- 少子化を改善するには?
- 地球温暖化を解決するには?
- コンビニの売上を2倍にするための施策を考えよ
- 残業時間を減らすための方法は?
- 満員電車を減らすためにはどうしたらいいか
グループディスカッションの対策と考え方
同じグループディスカッションでも、この4つの分類によって対策すべきポイントが変わってきます。タイプ別の進め方や、気をつけるべき点について見てみましょう。
自由討論型テーマの対策・コツ
自由にディスカッションできる反面、抽象的なテーマが与えられることが多いため、話が逸れてしまう傾向にあります。
グループのメンバーは育ってきた環境やこれまでの経験によって、考え方や価値観は全く異なりますので、話がぶれないように、しっかりと定義付けすることは重要になってきます。
例えば『良い企業とはどんな企業?』というテーマがあったとします。
「お給料がたくさんもらえる企業」という意見の人がいれば、「お客様満足が高い企業」という意見の人もいるかもしれません。
この場合、誰を目線とした良い企業の条件になるのかを事前にすり合わせする必要があります。
働く人にとって目線なのか、世間の目線なのか、お客様にとっての目線なのかということ。しっかりと定義付けして話し合いを進めていきましょう。
ディベート型テーマの対策・コツ
このタイプのディスカッションは、対比する2つの意見を交換していくため、自己主張の押し付け合いになってしまうことがあります。
勝つことに意地になってしまい、主張することばかりに意識が向いていると、自己中心的な人だと思われてしまうので要注意です。
あなたは就活生です。選考中であることを忘れずに。
相手の意見をしっかりと受け止める、グループのメンバーが責められていたらフォローする、というように周りにもしっかりと目を向ける意識を忘れないでください。
選択型テーマの対策・コツ
このタイプは、グループの意見をいかにまとめることができるかが重要です。
ただし、絶対にやってはいけないのが多数決です。多数決ではなく、全員が納得する着地に持っていくことが重要です。
あらかじめ一定の基準を設けて、ディスカッションを進めていくと良いでしょう。
例えば「嵐のメンバーで採用するなら誰?」というテーマが出題されたとします。
芸能人だと好き嫌いもはっきりするので個人的な主張が強くなってしまいますよね。
そうならないためにも、「選考中の企業が求める人物像はどんな人なのか」を話し合った上で議論を進めてみてください。その素質があるかどうか判断基準を決めることで、個人の好き嫌いではなく、メンバー全員との合意形成が取れるのです。
課題解決型テーマの対策・コツ
このタイプは、物事を論理的に考える力が必要になってきます。
まず、最初に行わなければいけないのは、自身の立場について理解した上で話を進めることです。
例えば、「コンビニの売上をあげること」がテーマなのに「素晴らしいコンビニとは」という内容は方向性が違いますよね。
とにかく「売上を増やす」ための施策を考えなければいけません。
この例でいえば、「客単価を増やすこと」「客数を増やすこと」の2点のみに絞りましょう。
議題解決型はゴールを目指していたにも関わらず、少しずつ道が逸れていくことが多発します。
少し違和感を感じたら、議題を思い出し方向修正を行い、論理的に考えることが最大のポイントになるでしょう。
問題解決能力は、社会人になった後にとってもとっても役に立つ能力です。
企業はなぜグループディスカッション選考をやりたがるのか
就活の一次選考にありがちなグループディスカッション。
なぜ、多くの企業が選考に取り入れるのか考えたことはありますか?
企業側の視点を理解することで、あなたのグルディススキルに磨きがかかります。軽くでも良いので目を通しておきましょう。
グルディスはとっても簡単に開催できる
グループディスカッションは開催するのが非常に簡単!
説明会のように資料の準備も必要ありませんし、就活生同士で話し合う形式なので、人事側も学生の分析に集中ができます。
グループディスカッション中は、人事は選考に集中していると考えてください。
特に言葉遣いには気を付けてください。学生同士のコミュニケ―ションだと、どうしてもタメ口になりがちです。
グループで討議するのは面白くて楽しい!
「グループディスカッションは面接に比べれば面白くて楽しい!」
そう思いませんか?
「考える・聴く・伝える・情報を分かりやすく言語化する・チーム全体を俯瞰して見る」
などといった様々な要素がありますので、時には緊張をほぐしてリラックスして楽しむことも重要といえます。
特に「思考」については、焦れば焦るほど考えがまとまらなくなりますよね。
ある程度の緊張感は必要ですが、面接ほどではありません。
実はこれ、企業側も同じ気持ちです…。
意見がぶつかり合うリアルな瞬間をこの目で見られる
集団で何かに取り組んでいる姿は面接ではなかなか見られません。
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同じ立場の人とのコミュニケーションスキル
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チームの目標達成のために行動できるかどうか
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自分や周りの人の得意分野・苦手分野を判断し、適材適所に役割分担をできるか
こういったチームにおける特性は面接では判断できません…。
特に気を付けて見ているのが
「意見がぶつかった時の反応・対処」です。
自分の意見を同じ就活生に批判された時、あなたはどのような受け答えをしますか?
- 自分の正当性を相手に伝える
- 相手の意見を受け入れる
- 他のメンバーに聞く
これらに正解はありませんが、性格分析としてかなり重要なデータになるのです。
本筋とあまり関係のないところで、討論が発生し時間を使ってしまうのはチームとして間違いですし、結論に大きく影響する大事な議題に関しては、考えを主張しあって、研鑽していくべきです。
「制限時間内に、より考え抜かれた成果物を発表する」
というゴールのために一番適した対応を心掛けることがポイントになります。
まとめ
この記事ではグループディスカッション4つの種類と、その対策についてまとめました。
企業によって出るタイプが違ったり、業界によって傾向があったりと、様々です。
最近では、枠に捉われない少し風変わりなものを行う企業も増えています。
どのタイプのグループディスカッションになっても慌てることがないように、それぞれのポイントを押さえて挑みましょう。